勝手に妖怪ウワサ話

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鬼女紅葉(きじょもみじ)

無実の罪で都から戸隠へ流された美女。配流先に都の文化を伝えて慕われるが、やがて妖術と知略で盗賊を率いて付近の村を襲うようになる。平維茂によって打たれた後も鬼無里村では恩人として親しまれている、ドラマティックな鬼。
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木の子(きのこ)

近畿地方に伝わる妖怪。2歳から4歳くらいの子供の姿で山間部や森の中に現れ、群れをなして遊んでいることが多い。油断している木こりの弁当などを勝手に食べているらしい。
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たんころりん

宮城県に伝わる、熟れた柿の実を取らずに放置しておくと現れる妖怪。無害な妖怪とされるが、嫌がる小僧に無理やり自分の糞を食べさせたというクソ迷惑な行状も伝わっている。タンタンコロリンとの呼び名もある。
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桂男(かつらおとこ)

中国の伝承に由来する、月に住むと言われる男。月を見ているものを手招いて寿命を縮めてしまうらしい。だいたい雲の巨人の姿だが、たまに美男子。
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幽谷響(やまびこ)

山や谷に向かって声を発した時に応えてくるとされる妖怪。元々は姿のない音の怪異だがさまざまな山や木の精霊と同一視された結果、犬とも猿とも牛ともつかないナイスなキャラデザインを手に入れた。
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狂骨(きょうこつ)

鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』に登場する、井戸の中の白骨が化けた妖怪。打ち捨てられたことに激しい恨みを持つとされる。絵は涼しい井戸の中で読書に耽る狂骨。
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魍魎(もうりょう)

三歳児くらいの見た目で色は赤黒く、亡者の肝を好んで食べる妖怪。同じく遺体を奪う妖怪として火車と同一視されることもある。ビジュアル的にも幼児だし髪はフサフサだし、食生活を除けばマスコット力が高い。
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ぬえ(鵺・鵼)

頭が猿、胴体は狸、手足が虎で尻尾が蛇のかたちをした妖怪。帝の名により源頼政によって射落とされた話が有名。主な容疑は「ぬえっぽい不気味な声で鳴いた」ことで、それほど悪いことはしていない。奥浜名湖には退治されたぬえが落ちてきた場所に鵺代(ぬえしろ)、尾奈(おな)、胴崎(どうさき)などの地名が残っている。
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網顔の怪

7月27日、台所の方がもやもやしているので見にいくと網の目のように並んだ人間の顔があった。菱形をし、口を開いたり閉じたりしている。触ろうとしても煙のようで手応えがないので諦めて寝ることにした。『稲生物怪録』より
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貞八

7月10日、知り合いの貞八が訪ねてくる。話しているうちに貞八の頭が少しづつ大きくなり、二つに割れて中から赤子が這い出してきた。赤子が合体して大童子になり掴みかかってきたので捕らえようとしたところ、畳の隙間に入り込んで消えてしまった。『稲生物怪録』より